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6話 栄一、胸騒ぎ

決して天子様に向かって弓をひくようなことはあってはならん

朝廷と徳川が敵対することがあった時には徳川宗家に背くことはあっても、決して、決して天子様に向かって弓をひくようなことはあってはならん 徳川斉昭 この言葉の背景 斉昭が慶喜をはじめ、兄弟に、伝えた言葉。のちの徳川慶喜の大政奉還にもつながる、教え。 この言葉に関連する栄一の名言 「言を忠信行を」 「武士道の神髄は他人の責任まで負うこと」 「信と義は表裏一体である」

天を仰ぎ地の理を知れ

天を仰ぎ地の理を知れ。どんな不利な足場であろうと剣を繰り出す。それができねば死ぬ 尾高千代 この言葉の背景 惇忠などから聞いた千代が武芸の心を、栄一に伝える この言葉に関連する栄一の名言 「自分の尽くすべき事をつくしてそれから先の運命は天命」

刀は固く握れば敵に素早く応ずることができねぇ

刀は固く握れば敵に素早く応ずることができねぇ。柔らかく持ち斬る瞬間に握り込め 尾高惇忠 この言葉の背景 攘夷の機運とあいまって、武芸がさかんになり、腕に覚えのあるものが他流試合を挑む、道場破りがはやっていた時代。栄一も 惇忠から武芸を習うときに、言われたアドバイス この言葉に関連する栄一の名言 「むやみに頭を突き出して駈ければ、すなわち衝突、転倒をまぬがれぬ」