利害得失の鑑定に欠けた人、学問は宝の持ち腐れに終わつてしまふ
青淵百話より
現代の言葉で言うと
利害関係を見極めたり、損得勘定ができない人は、学問を活かすことができずに終わってしまう。
自らの思考や行動を客観視しよう
学問とは
学問とは人類が古代から蓄積した知見を身に付けることであり、
人生の重要な基礎作りです。
ただ、今までの
知識をただ頭に詰め込むだけでは、これからの発展につながる知恵につながることはないと、渋沢は注意しています。
客観的に見ることの難しさ
学問から得た知識は客観的であると思われがちですが、その知識を知恵として活用するのは人間です。
人間である以上、完全に客観的に物事を見ることはできません。だからこそ過去の知恵を、これからの発展の知恵として活用するには、
メタ認知という視点を身に付ける必要があります。
メタ認知とは
これは自分自身を認識する場合において、
自分の思考や行動を客観的に把握する能力です。この能力は瞑想を続けることで、ある程度誰でも身に付けることができます。
この能力を身に付けることにより、「いま自分はこんなことを考えている」「いま自分はこんなことを感じている」「いま自分はこんなことをしている」というように、
自分を他人のように冷静に見ることができるようになります。
そうすると、いままで主観的な視点だけでは見えずらかった、ものごとの本質が見えてくるようになります。「知識を宝の持ち腐れ」に終わらせないためにも、いま一番求められる重要なスキルではないでしょうか。