大なる立志と小さい立志と矛盾するようなことがあってはならぬ
「論語と算盤」立志と学問
現代の言葉で言うと
人生の大きな目標と日々の行いが矛盾してはならない
志と行動を一致させよう
志を立てる前に
私たち凡人は、
人生の目標(志)を立てても、常に迷いを感じます。だから、
目標を立てる前が実はとても重要なのです。
ギリシアの格言に「
汝自身を知れ」という言葉がありますが、まず、冷静に
自分の長所や短所をしっかりと自覚する必要があります。また自分の好みも考慮しましょう。
そして
自分の心がワクワクして、長所をもっとも活かすことができる人生目標を設定する必要があります。
また、現在置かれている
環境が自分の目標を実践することを許すかという判断も必要です。
人生の目標を定めたららあとは向かうだけ
根や幹になるような方向性を定めることができた後は、枝や葉になるような小さな行いを日々考えながら行動することが大切です。
日頃の物事に対して、どのような期待があり、それを遂げるために何をすべきかを常に考え行動することが渋沢の言う
小さな立志です。
2つの歯車がかみ合うように
つまり、
人生の目標設定という大きな立志と、日々考えながら行動する小さな立志の両方が必要であり、両者が矛盾してはならないということです。
自分をよく知り、身の程をよく考えて、それに応じた日々の行いが歯車のようにかみ合うことに努めましょう。