とっさまの腕だけじゃねぇ。この権兵衛さんの藍がなっからいい出来だったのよ。だから俺は、今日は権兵衛さんに大関の席に座ってもらいてえと思ったのよ。
渋沢栄一
この言葉の背景
渋沢家が豊作で宴会をすることになり、栄一がその宴会を任されることになった。
そのとき、ここの百姓たちが今よりも儲けて、この家も儲けて、日本一の愛玉の生産地になるためには何ができるのかを考えた結果。
「相撲の番付」にならって、よい藍を作ってくれた人に順番をつけて、ねぎらった。
いままでは年功序列で農家も偉いとされてきたが、栄一は若手だが結果を出した 権兵衛さんを上座に座らせて、みんなの前で表彰するなど、手厚くねぎらった。
そのことによって百姓たちも「がんばれば認められる」「結果をだせば自分たちもいい思いができる」と考えて、競争心に火をつけることができた。
この言葉に関連する栄一の名言
「昔の人がすべて偉かったわけではあに」
「老人こそ学問をせよ」
「格差がない社会は元気がない社会だ」
「楽しむ気持ちはどんどん広がるものだ」