よく集めてよく散じて社会を活発にし、したがって経済界の進歩を促すのは有為の人の心懸くべきことであって、真に理財に長ずる人は、よく集むると同時によく散ずるようでなくてはならぬ。
(【論語と算盤】仁義と富貴)より
現代の言葉で言うと
お金は沢山集めて、沢山使うことで、社会を活気づけ、経済を成長させることを、優れた人は心がけるべきだ。本当に資産運用が上手な人は、集めることと同時に使うことにも長けていなければならない。
お金は道具であり、使うことに意味がある
守銭奴になるな
一所懸命働き、いくたの困難を乗り越えて、あなたは今やっと、大きな富を手に入れたとします。その富はあなたにとって、命と同じぐらい大切に思えてくるときがあります。
確かに、預金通帳の金額が増えていくのは楽しいものです。またお金が無い不安を感じていた人は、お金があることに安心感をおぼえます。
しかし、その大切なお金を、ただ手元に置いておくだけでは、まったく意味がありません。
お金は道具なので有意義に使ってこそ意味があるのです。
私たちはお金を大切にする気持ちと同時に、上手に使うことを忘れてはいけません。ひたすら蓄え、貯め込むだけの「守銭奴」にならないよう注意しましょう。
お金が循環することで経済も良くなる
経済とは、たくさんのお金が市場を活発に回ってこそ、発展し、さらに利益を生み出す好循環が生まれます。
お金を使うということは、社会の発展に貢献しているということにもなるのです。
渋沢が言う通り、沢山稼いで、沢山使い、自分も世の中も豊かにしていきましょう。
マネーリテラシーは今から身につけておくこと
貯め込み過ぎても、意味はなく。使い過ぎても浪費になるだけです。
貯めること、使うこと、このどちらか過剰にならないことが大切です。
この教えはお金持ちになってから身に着けようとしても遅すぎます。ぜひ、いまからマネーリテラシーを身につけておきましょう。