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5話 栄一、揺れる

誰しも掛けがえのなきものを天災で失うは耐えがたきこと

異国人とて国には親や友がありましょう。誰しも掛けがえのなきものを天災で失うは耐えがたきこと 藤田東湖 この言葉の背景 地震の影響による津波により、下田沖に停泊中のロシア船が転覆。外国人を敵とみなしていた斉昭が「500人のロシア人、ひとおもいに皆殺しにせよ!」と過激な発言をしたとき、側近である東湖が斉昭をなだめるために言った言葉。 すうきな運命だが、なだめた東湖は安政江戸地震(1855年)で亡くなっ […]

強く見えるものほど、弱きものです

強く見えるものほど 弱きものです弱気ものとて強いところもある。人は一面ではございません。 尾高千代 この言葉の背景 栄一の姉、なかの縁談は破談になり、精神が不安定となり、不審な行動が目立つようになる。栄一はなかを見張るように言われて、なか山の中を徘徊しているときに、千代と出会い、千代に「強い姉さまが恋で病気になって、おっかない」と言ったら、千代が「人には強い面、と弱い面があることを」教えた言葉。 […]

俺は人の弱みにつけ込む神様なんか怖かねぇ

俺は人の弱みにつけ込む神様なんかこれっぽちも怖かねぇ 渋沢栄一 この言葉の背景 この時代、疫病が流行して、さまざまな迷信がはやるようになった。そんなおり栄一の姉のなかの縁談が破談、その影響で精神が不安定となり、不審な行動が増えるようになる。家族はそれを「キツネの祟り」だと考え、家にイタコを呼び祈祷してもらうことになる。 だが栄一は祟りなど一切信じておらず、神様が降臨したイタコに質問して、神様が年号 […]

慷慨(こうがい)とは正義の気持ちを持ち

「慷慨」とは、正義の気持ちを持ち世の中の不正に憤り、嘆くことをいうんだ。 尾高惇忠 この言葉の背景 御用金問題で、憤慨していた栄一に尾高が言った言葉。世の中は不正で溢れており、それに怒り、嘆くことは自然なことであり、成長の糧であるという教え この言葉に関連する栄一の名言 「悪は必ず改め善は必ず行う」 「思い通りにならないことが普通」 「目的通りにいかない時は勇気をもって耐えよ」