成功不成功は必ずしも人間行為の標準ではない
青淵百話より
現代の言葉で言うと
成功や失敗はだけで人を評価することはできない
人道を守るプロセスこそ、本当に価値がある
人は結果論で成功や失敗を判断しがちである
資産が増えたのはあくまで「結果」です。
栄一の時代でも現在でも資産が増えて、お金持ちになったという結果だけで、人の成功を判断する傾向にあります。
なぜなら
「資産の増える」のは目に見えてわかるからです。利益が多ければ、成功、利益が少なければ、失敗、とても分かりやすい基準です。
また、
取り組んでいる手段の評価も、結果で決まる場合が多いものです。
結果がなかなか出ないと、手段が失敗が失敗したと判断されて、代替案が試されます。
渋沢栄一の考える成功と失敗の判断基準とは
ただ結果が計測できない手段は無意味だったのでしょうか?
成功不成功を判断するのは「行為の善意にある」と栄一は唱えます。
「行為の善意」とは、人間だから出来ること、人間だからやるべきことを意味しています。
成功したから自分が歩んでいる道に価値があるのではなく、そもそも自分が歩んでいる道に価値があるのです。結果を求めることは大切ですが、結果に一喜一憂することなく、自分の進むべき道を進みましょう。