人を諫めたり責めたりする場合に於ける根本条件としては、所謂「罪を悪んで人を悪まず」といふ態度を以ってしなくてはならぬ
青淵百話より
現代の言葉で言うと
人の悪いところを指摘したり、責めたりするときは、罪を憎んで人を憎まないという態度が大切である。
過ちは学ぶチャンスとなる
過ちを指摘する時は、細心の注意を
人なら誰でも過ちを犯してしまうものです。そして、 立場上、その過ちや悪い点を指摘し、改善するように忠告する必要に迫られる場合もあります。
そのとき「お前はバカか」と相手を責めるのと、「お前はバカなことをした」と行為を注意するのでは、ほとんど同じ言葉ですが、相手に伝わっているメッセージは全く異なります。
相手を責める前者は「人を憎んで」いますが、行為を責める後者は「罪を憎んで」います。
罪を責めるのではなく、 人を責めてしまうと、自分を守るとする防衛本能から、注意の言葉を素直に聞くことができなくなってします。また、しこりが残り、信頼関係が悪化し、仕事に支障が生じる危険性があります。
感情的に人格を否定してはいけない
相手の過ちにキレてしまい、人格を否定してしまう人もいますが、これは絶対にやってはいけない行為です。
相手を成長させるどころか、相手の自信を奪ってしまい、今後の人間関係がほぼ絶望的な状態となってしまいます。
何があっても一時の感情にまかせて人を責めることだけはしないようにしましょう。
過ちから人は成長できる
人は過ちを犯してしまっても、過ちの原因を究明することで、今後の行動を改める最高の材料となります。
それをせずに過ちを起こした人をただ責めるだけでは、せっかくの学びの機会を喪失してしまうことになってしまいます。これでは個人の成長も、組織の発展もありません。