人世に取つて親切が最大の美徳
青淵百話より
現代の言葉で言うと
世の中において、親切が一番良い行い、美しい行いである。
本当の親切とは「本質」を見出すこと
思いやりのない成功に意味はない
成功するためには競合する相手を蹴落として、容赦なく踏みつぶす覚悟が必要という考えが世の中では少なくありません。
しかし、 他人を犠牲にして成功したとしても、本当に心から満足感を得ることができるのでしょうか。
親切だから成功するとは言えません。でも親切であっても成功することはもちろん可能です。
「おひとよし」と「親切」の違い
「おひとよし」と「親切」は意味が異なります。
「おひとよし」の場合、すべてのことを善意でとらえているので、他人から利用されたり騙されたりしやすいという傾向があります。厳しい言い換えれば 善意と悪意の区別の本質がわからない人のことを「おひとよし」と言うのです。
一方「親切」とは身近に寄り添って行き届く思いやりですから、自分の意思をしっかりと持たなければなりません。ここが「おひとよし」とは異なるところです。
本当の親切とは
自分が「親切」と思っていても、相手は余計なお世話と感じている場合もあります。だから「親切」もやはり、事の本質も見出す力が必要となります。
そういう意味では、本質を見出すことが真の美徳とも言えるでしょう。
過去記事の「正しい道理は主張すべき」では「仁」と「恕」の違いを説明しています。本当の親切について考える時参考になると思います。
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