意は精神作用の 本源である

意は精神作用中の本源である


青淵百話より

現代の言葉で言うと

強い意思は精神力のみなもとである。

強い意思は成功に必要だが、それだけでは社会を生き抜くことはできない

「情」という緩和剤

「情」という情熱・情愛は人間関係の緩和剤となり、人間関係を維持するには不可欠です。

しかし「情」にあふれるだけでは流されやすくなってしまいます。潮の流れに身を任せるだけでは自分の目的地に到達することはできません。

成功には「意」という舵取りが必要

したがって「意」という舵が人生の航海では必要です。様々な困難にあっても、やり通す、成し遂げるという意思は、まさに精神力のみなもとです。強い意思がなければ、成功などありえません。

コンパスに従って進もう

ただ、航海には自分が向かっている方向を把握するためのコンパスも必要です。

一人が見える視点(智)は限られているのに、その自分の視点だけが正しいという主張(意)を通していれば、方向感覚を失い、結局は目的地に到達することはできません

航海で無事に目的地に到達するには、強い意思も必要ですが、周りの協力も同じぐらい必要です。結局は渋沢の説く通り人間は「智」「情」「意」のバランスが重要なのです。

「智」「情」「意」については過去記事にも書いていますので、良かったら参考にしてみてください。

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