偉い人の要途は無限とは云へぬが完き人なら幾らでも必要な世の中である
青淵百話より
現代の言葉で言うと
リーダーは常に求められているわけではないが、バランスをとることができている人は世の中からいくらでも求められている。
社会はいつも常識人を求めている
リーダーは少数でいい
一般的に、 企業にはリーダシップが必要であるといいます。リーダーとは目指すべき方向を定め、他を動かし、ゴールを達成して成果を出す偉い人です。ただ栄一は指摘します。「 偉い人はもちろん必要である。しかしそんなに沢山必要ないのではないか」と。
偉い人とは、ある意味特殊な人物で、どこか角が尖っているところがあります。そのような 尖った人たちが沢山集まると、角が多くなって物事が回らなくなり、むしろ逆効果になるかもしれません。
完い人とは
一方 「完き人」とは智・情・意というバランス感覚がある、常識の人です。
「知る(智)」ことは大事ですが、知っているだけでは必ずしも行動につながらない場合があります。
事が動き始めるのは、自分から湧き上がってくる情熱や、相手に手を差し伸べる情愛という「情」になります。
しかし、情にあふれるだけであれば、流されてしまう可能性があるので、成し遂げるという「意思(意)」も大事です。
この
3つのバランスをとることができている人が、世の中に価値を生み出すことができる人なので、常に世の中から求められているのです。