ときには考えることをやめ、ただちに行動せよ

すべて世の中の事は、三思してもなお足らず、十思百慮を要することもあれば、また再思の要だになく、ただちに実行せねばならない事もある。


【「渋沢栄一訓言集」処事と接物】より

現代の言葉で言うと

世の中には、3度考えても足りず、十度、百度と考えねばならないこともある。その一方で、二度考える必要もなく、いますぐ実行しなければならないこともある。

物事についてまず考える習慣を身に着けよう

渋沢栄一は「100回考えないといけない」こともある。また「2回も考える必要がない」こともあると、言っています。
つまり、 すべての物事について1度は行動を起こすまえに必ず考えるべきだと言っています。ではまず最初に何を考えればいいのでしょうか?

まずイシューから考えよう

行動する前に必ず考えるべきことは「イシュー」です。イシューとは「まず何について考えるのか」を考えることです。自分にとって 「今考えるべきこと」は何かを明確にする必要があります

イシューから始めると「いくら考えても答えがないこと」「考えて答えを出してもあまり意味がないこと」に時間や思考エネルギーを奪われることが無くなり。 本当に考えるべきことに集中できるようになります

科学者や哲学者だけが使用していた「イシュー」について、一般のビジネスマンでも活用できるように、わかりやすく説明されています。「問題解決の名著」とも言われており、ロジカルシンキングを身に着けたい人におすすめです。

考えることの落とし穴

何も考えずに行動するのは、さすがに無謀です。渋沢栄一の言う通り1度は何事も考えるべきです。

しかし、物事を最初から考え過ぎる人もいます。
時代の流れが速い現代、考えても 行動してみないとわからないことは沢山あります。そして 準備が完全に整うことなどありません

それなのにまだ考えが足りない!まだ準備が足りない!と思い続けて行動を先延ばしにしているのなら要注意です。

行動するのが不安で怖いから考え続けていると、リスクばかりが目に入ってきて、いつしか 「行動しない言い訳探し」になってしまいます。

パズルを見つめていくら考えても完成させることはできません。試行錯誤を繰り返し、その都度考えることで1つ1つピースは埋まっていきます。

あなたも1度考えて、これ以上考える必要が無いと判断したのなら、思い切って行動しましょう。世の中はあなたの行動を待っています。

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