成敗得失を考えて居る暇もなく、猛然としてこれを決行するが勇である
青淵百話より
現代の言葉で言うと
成功するか失敗するか、得をするのか損をするのか、考える暇もなく決行するのが勇気である
「やりたいこと」「やりたくないこと」を判断基準にして行動する
勇気とは
物事はよく考えて行動することが基本的には大切です。
しかし、
どうしてもやりたいこと、危機が目の前に迫っているときなどは、考える暇もなく勇気をだして行動する必要があります。困っている人がいるときは考えることなく助けるのも立派な勇気です。
また、世の中には考えるべきことと、2回も考える必要がないことがあります。このことについては過去記事に書いていますので、参考にしてみてください。
すべて世の中の事は、三思してもなお足らず、十思百慮を要することもあれば、また再思の要だになく、ただちに実行せねばならない事もある。【「渋沢栄一訓言集」処事と接物】より 現代の言葉で言うと 世の中には、3度考えても足りず、十度、[…]
行動基準を見直そう
「できる」「できない」を行動の判断基準とするのが、世の中では一般的になっています。「できる」という成功を求めているから「やる」のなら問題はありませんが、
「どうせできない」から失敗するだろうと思い、最初から「やらない」という選択をしてしまう人が大勢います。
しかし、
判断基準を「やりたい」「やりたくない」に置き換えたらどうなるでしょう。
「やりたい」ことに情熱を持つと、心んはワクワクしてきます。そうすれば、好きこそ物の上手なれで「できない」と思っていたことが、いずれ出来るようになるかもしれません。
また「やりたくない」ことが「できない」ことは気になりませんし「やりたくない」ことが出来たとしてもうれしくありません。
「勇」をはき違えないように
栄一が示す「勇」とは
「やりたい」という気持ちを大切にすることであり、その気持ちに忠実に行動することの大切さを説いています。
周りのことなど一切考えずに、やりたい放題に行動するように言っているのではありません。そんなことをしても災いを招くだけです。
自分がやりたいことに素直になること、そして行動するときは、自分の気持ちを大切にしつつも周りと出来るだけ調和しながら行動することを目指しましょう。
むやみに頭を突き出して駈ければ、すなわち衝突、転倒をまぬがれぬ(【渋沢栄一訓言集】一言集)より 現代の言葉で言うと やみくもに、何にでも頭から突進していけば、必ず衝突や転倒などのトラブルに遭うものだ。 無謀な行動にはリス[…]