むやみに頭を突き出して駈ければ、すなわち衝突、転倒をまぬがれぬ
(【渋沢栄一訓言集】一言集)より
現代の言葉で言うと
やみくもに、何にでも頭から突進していけば、必ず衝突や転倒などのトラブルに遭うものだ。
無謀な行動にはリスクしかない
何か目標に向かって走り出すときは、気持ちが高ぶっていて、思わず猪突猛進、頭から突っ込んでいくような無謀な行動をとってしまいがちです。
例えば、仕事相手と交渉をするとき、意気込むあまり自分の主張ばかりしてしまい、相手の主張や事情を無視してしまうと、必ずその交渉はうまくいきません。そればかりか、いろいろな問題を引き起こしてしまうでしょう。
積極的に行動せよ!ただし1度は考えよ
猪突猛進して失敗するからといって、行動することに消極的になる必要はありません。
ただ走り出すまえに1度は考えよう!と渋沢は言っているのです。走り出す前に考えるべきことは、過去記事に詳しく書いていますので、よかったら参考にしてみてください。
すべて世の中の事は、三思してもなお足らず、十思百慮を要することもあれば、また再思の要だになく、ただちに実行せねばならない事もある。【「渋沢栄一訓言集」処事と接物】より 現代の言葉で言うと 世の中には、3度考えても足りず、十度、[…]
走りながら考えろ
渋沢栄一が活躍した時代より、現代の方が時代の変化のスピードが何倍も高速になっています。
なので、考えるためにいちいち立ち止まっていては、時代の変化に乗り遅れる!「走りながら考えろ」と思う人がでてきました。
しかし、人間の脳みそは1度に1つのことしかできないように作られています。
常に考えながら行動する必要はありますが、ここぞ!という選択を決断するときは、じっくり腰を落としてあえて時間をかけて考えてみてください。
考えても答えがでないことは多々ある
学校で出される問題には必ず答えがあります。しかし、現実社会の問題は考えても考えても答えがわからないこと、そもそも答えなどないものが多数あります。
だからといって、 行動する前に考えなくていい理由にはなりません。
答えがないからこそ、考えて自分が納得できる結論を出して行動しましょう。たとえその結論が間違えていたとしても、自分が一度納得して行動したのですから、行動した結果はすべて受け入れられるはずです。