およそ人は自主独立すべきものである。すなわち自営自活の精神は、実に同胞相愛の至情とともに、人生の根幹をなすものである。
【「渋沢栄一訓言集」処事と接物】より
現代の言葉で言うと
人は皆、自立して生きるべきである。自立し、自分で生活しようとする心こそが人への思いやりと共に人生の基盤になるものなのだ。
自立するための具体的な3つの方法
自立とはなんでしょうか?
例えば親がいないとお金がなくて生活できないなら「経済的自立」ができていないということになります。
また、親がいないと心配だったり、家事ができないので生きていけないなら「精神的自立」ができていないということになります。
つまり自立とは自分だけて立っていられること。親や他人に依存していない、支援を受けていない状態のことを指します。
渋沢栄一は「まず自立することが、人生の基盤であり、他人への思いやりも持てるようになる」と言っています。
では誰かに依存している人が自立するためにはどうしたらいいのでしょうか?実はその手助けとなる素晴らしい本があります。「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」この本にはタイトル通り7つの身につけるべき習慣が書かれているのですが、そのうちの前半3つは依存している人が自立するための習慣となっているので、簡単に紹介させていただきます。
1.主体的である
自発的に率先して行動するだけでなく、 人生は自分が選択した結果であり、 自分で選んだ人生の責任をすべて引き受けること。
いま不幸な人は受け入れにくいかもしれないが被害者意識のままでは自立は到底できない。焦らなくてもいいので「今日の自分があるのは、過去の選択の結果である」ことをじっくり理解して欲しい。このことが理解できれば自分の人生のハンドルを自分で握って、人生を変えることもできる。
自分の責任は自分が取ることの大切は過去記事にも詳しく書いているので参考にしてみてください。
東洋、特に日本では、陰徳をもって行いの上なるものとし、自分の責任はもちろん、他人の責任までも、これを負うをもって武士道の粋(すい)としている【「渋沢栄一訓言集」慈善と救済】より 現代の言葉で言うと 東洋的、特に日本的道徳では、[…]
2.終わりを思い描くことから始める
人生も仕事も終わりから考えると、逆算して効率的に歩むことができる。
例えば人生の終わりである、自分の葬式のことをイメージしてみてほしい。そこにいる参列者はあなたの人生をどのように語ってほしいか、一度深く考えてみてほしい。それが目指すべきあなたの人生のゴールである。
ビジネスも同じで、まず理想を具体的に文章化してゴールを決めること、そしてそれを実現するために計画・目標を立てることで、進べき道から外れることが無くなるはずだ。
3.最優先事項を優先する
人生の時間は限られている、そして人はいつ死ぬか誰にもわからない、だからこそ重要なことから先に取り組むべきである。
具体的な実践方法としては、物事を重要度(高・低)と緊急度(高・低)にまず分ける。その中で「重要度が高く、緊急度が低い」事象をいかに行うかが最も重要である。ここにあなたの成長に役立つ多くの活動が入ってくる。
それが仮に実行するのが嫌だったとしても「重要なこと」「自分がなすべきこと」ならば、迷わず実行して欲しい。感情の奴隷にならず習慣の奴隷になってあなたのゴールへ向かうのだ。