富には限りがあるから、有限をもって無限を救うことはできない。しかし、すべての人に幸福を与えたいのは吾人の本願で、これ実に人類の道心である
「渋沢栄一訓言集」道徳と功利
現代の言葉で言うと
富には限りがあるから、すべてを救うことはできない。しかし、すべての人々に幸福を与えたいと思うことは自分の切なる願いであり、人類の普遍的な良心である。
一人ひとりができることを
富は有限である
栄一の言う通り、国家や個人の富はどんなに大きくても有限であり、限りがあります。そして有限をもって無限を救うことはできないことは明白です。
すべての人に幸福になって欲しい
しかし、可能であれば、すべての人に幸福になって欲しいと思うのが、良識ある人々の共通の願いです。
ただし、願っているだけでは、世の中を良くすることはできません。世の中を良くするためには願いを行動につなげないといけません。
無理のない程度に思いを行動に移そう
行動しないと願いが実現することはないとわかっていても、私たちは、行動に移そうとすると「周りの目線」「行動に伴う責任」などが気になって自分の心にブレーキをかけてしまいます。
でも、無理して行動する必要はありません。一人ひとりが「やれることを」「できるところまで」行動すればいいのです。
その無理のない、一人ひとりの小さな積み重ねが、世の中をより良いものにしていき、結局はより多くの人の幸福に繋がります。