頃日来社会の上下一般に元気が消沈して、発達すべき事柄が著しく停滞し来たようである。やり来た仕事を大切に守って、間違いなくやって出るというよりも、更に大に計画もし、発達もして、盛んに世界列強と競争しなければならぬのである。
(【渋沢栄一伝記資料】青淵百話)より
現代の言葉で言うと
このところ、日本社会全体に元気がない。発達するはずものが停滞しているようだ。既存の仕事だけを大事に、確実にやればいいと考えず、もっと大きなことを計画し、発展向上させて、精力的に世界の列強各国と競争しなければならない。
今こそ大きなことをやろう
小さな器の人間が増えた
最近の日本では、人々の覇気があまり感じられません。
大きな野心を抱いたり、必死に努力する人は少なく 「生ぬるい生活でいいから、ただ平和に暮らしたい」ということだけを望んでいる人が多いようです。
リスクを取らなくても豊かになれる
確かに、今の日本では、与えられた仕事や義務をこなすだけで、十分な生活をすることはできます。 個人にとっては、リスクを冒してまで、大きなことをする必要はありません。
国のために立ち上がれ
しかし 「その日を無事に過ごせればいい」という傾向は日本という国にとっては非常に嘆かわしいことです。
なぜなら、そのような人たちだけでは、 国は競争力を失い、豊かになることができないからです。
こんな時代だからこそ、大きな野心を抱き、リスクを積極的にとって、アメリカなど列強各国と競いあう人が、いま日本には必要なのです。