公益を口実にして他の保護を求めるのは日本人の通弊である。
(【渋沢栄一訓言集】道徳と功利)より
現代の言葉で言うと
国のため、社会のためだと言って、他社や国家から援助を要求するのは、日本人に多く見られる弊害である。
他人の援助に頼らず自立しよう
世の中に役立つなら援助されて当然?
渋沢はできるだけ多くの人と時間が許す限り、面会してきました。
その中で「国や社会のためになるのだから」と言って、渋沢に援助や保護を当然のように要求する人たちに疑問をもっていたそうです。
日本人の道徳観が狙われている
日本人には昔から「困っている人に手を差し伸べるのは人の務め」という素晴らしい考え方が根付いています。
しかし、この素晴らしい考え方を悪用する人がいます。「国や社会のためになるから」と言いながら本当は自分の私腹を肥やすために援助や保護を求める人達です。
こういう勝手な言い分を受け入れる必要は一切ありません。
事業も自立させることが重要
そもそも、援助や保護を受けるのが前提の事業はビジネスとは呼べません。
どのような事業であろうと、できる限り他人の援助に頼ることなく、自立することで、安定して事業を続けることができます。
また、国や社会のために、本当に役立っている事業ならば、自然と多くの人から応援されて、支援も集まるはずです。
支援を受けようと思っている人は、今一度「本当に社会の役に立っているのか」「それは私益ではなく本当に公益のためなのか」を考えてみましょう。