とかく人は一局部に不如意のことがあれば、全体を善からぬものとする弊がある。
(【渋沢栄一訓言集】処事と接物)より
現代の言葉で言うと
多くの人は物事のどこか一つでも、自分の思惑と違っている部分があれば、その物事全体を「よくない」と判断してしまう傾向がある
「木を見て森を見ず」に注意せよ
人は物事の一部だけを見て判断をしてしまう傾向がる
例えば、あなたが買い物に行ったとして、対応してくれた若いアルバイトの対応が悪かったとします。
するとあなたは「近頃の若い子たちはなってない」と思うかもしれません。しかし、それは真実でしょうか?
たった一人のアルバイトの子の態度をみて、近頃の若い子全体を判断することはできません。当然、若い世代の中には、立派な人も沢山います。
あなたもマスメディアに洗脳されている
あなたは、アメリカ人、中国人、アラブ人にどのような印象をもっていますか?
本当にその印象は正しいのでしょうか。実際に会ったこともない人種の人をテレビで報じられるほんの一握りの情報だけで判断していませんか?
私も仕事でアメリカの黒人とはじめて仕事をすることになったとき、最初は怖いイメージがありました。しかし実際に仕事をしてみると、とても優しくて驚いたことがあります。
このように、思い込み先入観などで物事の判断を誤らないように、物事を判断するときは、常に広い目で全体を見てから判断しましょう。
完璧主義は捨てよう
また、仕事の一部が少しでも上手くいかないと、怒ったり、諦めたりする人がいます。
完璧に仕事をしたい!という気持ちは素晴らしいのですが、
物事が完璧に進むことはほとんどありません。
なので、仕事の一部が上手くいかないだけで、諦めていては、仕事をやり遂げることなどできません。
仕事の上手くいかない一部だけを見るのではなく、全体が上手くいっているかどうかを見て判断しましょう。