人の心に染み込んだものは簡単には消せない

浸潤は、実に恐ろしいものである。一旦浸み込んだら容易に除き去れるものではない。


(【渋沢栄一訓言集】座右銘と家訓)より

現代の言葉で言うと

思想や習慣が身についてしまうというのは、本当に恐ろしいことだ。一度染みついたものは、簡単に取り除くことができないから。

人間は習慣の生き物である

人は1日の行動の4割は習慣からできている

例えば、朝起きて家を出るまでの行動、服を着る際どちらの腕から通すか、家から会社までの通勤経路など、特に何も考えずに行動しています。 このように、特に意識しなくても行動できるのが習慣です。

習慣になれば、自分で考えて判断しなくても、脳が記憶された習慣が無意識に判断して行動を起こしてくれているのです。

そしてこの 習慣から無意識に1日の4割は行動していると言われています。1日の4割ですよ!4割の行動を変えることができれば、残りの6割の行動にも影響を与え人生変わると思いませんか? 習慣はあなたの人生を左右するといっても大げさではないでしょう。

良い習慣を身につけ、悪い習慣をやめる科学的方法

運動不足、不規則な生活、暴飲暴食などわかっていながら治せない!という人も多いのではないでしょうか?良い習慣を身につけ、悪い習慣をやめるというのは、すでに無意識に脳が覚え行動を起こすようになっているので、 渋沢が言う通り変えるのは難しいものです。

そこで習慣を変えたい人のために、習慣化するコツを7つご紹介したいと思います。

まず自分の習慣を知ること

まず、自分がどんな習慣をみにつけているのを知る必要があります。 自分の一日の行動を紙に書き出して、無意識に行動していて「好ましいもの」「好ましくないもの」の習慣リストを作ってください。

身につけたい習慣、やめたい習慣のリストを作る

今身についている習慣を知ったら次は、自分が「身につけたい習慣」「やめたい習慣」を書き出してみてください。

そして、 自分が取り組む1つの習慣を選びましょう。脳は変化を嫌う性質(ホメオスタシス)があるので習慣も1つ1つ変えていく必要があります。

習慣化に必要な期間を知る

習慣は種類によって、身につけるための目安の期間が違います。

・行動習慣(勉強、日記、片付けなど):1か月
・身体習慣(ダイエット、運動、早起き、禁煙):3か月
・思考習慣(論理的思考、発想力、ストレス発散思考など):6か月

上記の期間を見ると、例えば運動習慣を身につけるためには3か月も意識的にやらないといけないの!と落胆する人もいますが、習慣を変えるのは思っている以上に大変なのです。

しかし、 習慣は1度身につけてしまえば、あなたを一生助けてくれる武器になります。

また習慣化は最初が一番つらくて、期間が長くなるにつれて無意識にできるようになって、徐々に楽になっていきます。

小さな習慣から始める(ハードルを下げる)

習慣化するには一番最初が、一番辛いので、最初はシンプルで小さな習慣を設定しましょう

例えば、毎日本を読む習慣なら。毎日1冊読む!という目標ではなく、毎日1ページは読む!という目標をたてて、毎日取り組みましょう。

高すぎる目標は習慣化の妨げになります。 まずは絶対にできる目標から着実にこなして、成功体験を積み重ねていきましょう

気分がいいときは10ページ読んでもいいのですが、必ず毎日1ページは読みましょう。昨日10ページ読んだから今日は読まなくていいという考え方はNGです。

また、毎日本がすぐ読めるように、環境を整えることも大切です。逆にやめたい習慣があるならハードルを上げることが効果的です。

例えば、ついついスマホのゲームをしてしまうならスマホに複雑なロックをかけて、ゲームするまでの手間を増やすことで悪い習慣をやめる手助けになります。

アクション・トリガーを設定する

習慣を成功させるためには「アクショントリガーを設定する」ことも有効です。アクショントリガーとは引き金のこと。 習慣化したいことについて、時間・場所・行動を具体的に決めて、そのルールを守ることです。

例えば、朝起きたら顔を洗う、寝る前にベッドで本を読む、晩御飯の30分前にリビングでスクワットを30回行うなど

このように、 いつ・どこで・何をするか決まっていると、悩まずに行動できます

ニューヨーク大学のP・ゴルヴィツァー教授とチューリッヒ大学のV・ブランドスタッター教授は、1997年に大学生を対象に行なった実験を紹介し、アクション・トリガーが習慣化に効果的であることを報告しています。

いつもの習慣につけ加える

すでに習慣化していることがあれば、それに新しい習慣を付け加える方法がおすすめです。

例えば、毎朝起きてコーヒーを飲む習慣があれば、そのときに読書する習慣も付け加えてみましょう。そうすればコーヒーを飲む度に自然と本が読みたくなってきます。

南カリフォルニア大学教授のW・ウッド氏も、特定の状況下で繰り返される動作は継続しやすいことを指摘しています。

仲間と一緒に取り組む

一人で挫折しそうなことは、仲間と一緒に取り組むのが効果的です。もし同じ習慣に取り組んでいる友達がいるなら、ぜひ一緒にLINEなどで成果を報告しあってモチベーションを高めましょう。

筑波大学大学院体育科学研究科の横山典子氏らは、「中高年の運動の習慣化」を目標とした自由参加の運動教室で、個人運動のみのグループと集団運動を取り入れたグループを比べ、習慣化について調査しました。その結果、集団運動を取り入れたグループのほうが、習慣化の成功率が高かった調査結果がでています。

以上が習慣化のコツになります。 できるだけ「やる気」に頼らず、どうやったら楽に続けることができるかを考えることがポイントです!あなたの人生がよりよいものになりますように。

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