元来、人がこの世に生まれてきた以上は、自分のためだけでなく必ず何か世のためになることをするのが義務であると私は信じる。すなわち人は生まれるとともに天の使命を受けている
【青淵百話】より
現代の言葉で言うと
わたしは、はじめから人がこの世に生まれてきた以上は、自分のためだけでなく必ず世の中に貢献することが義務であると信じている。すなわち人は生まれながらに使命を与えられている。
人には皆、使命が与えられている
渋沢栄一の使命とは
渋沢栄一の生涯の思想として
・経済と道徳の合一
・官尊民卑の打破
・合本制
があります。そのいずれもが 公共に奉仕しながらも、それを通じて個人が富むことを目指していました。
これこそが渋沢が自覚していた、天から与えられた使命だったのではないでしょうか。
出し惜しみをするな
渋沢栄一が「近代日本主義の父」とよばれるほどに、 自身の能力を出し惜しみせず、持てる限りを発揮して尽力したのはこうした義務感からでした。
義務感と聞くと息苦しい感じがしますが、 人生の目的(使命)を見つけられた人は幸せです。人生に「やりがい」と「はり」がうまれます。誰かに命令されてやるだけの義務は嫌なものですが、 自分で使命を見つけそれに従っていきる生活は楽しいものなのです。
自分の使命の見極め方
百人十色、人には色々な使命が与えられています。自分の使命を知るにはどうしたらいいのでしょうか?
まずは「目の前のやるべきこと」に対して、渋沢のように出し惜しみをせず、没頭してみることです。それがもし自分の使命でなかったとしても何かしらの気づきがあります。そういう小さな気づきを集めていくことで使命が確信へと変わり、信念となります。
自分の使命の見極め方のヒントになる「信念の育み方」は過去記事に詳しく書いているのでよかったら参考にしてみてください。
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