無欲は怠惰のもと

無欲は怠惰のもとである


【渋沢栄一訓言集(一言集)】より

現代の言葉で言うと

欲望がないことは美徳ではない。
むしろ人を怠け者にしてしまう。

欲望とは悪いものなのか

例えば、包丁は悪いものでしょうか?包丁は殺人に使うこともできれば、野菜を切ることにも使えます。

つまり、包丁にいい、悪いなどなく使う人次第です。

欲望も同じで、欲望を悪いことに使えば「争い」や「戦争」が起こる原因にもなります。欲望を正しいことに使えば、成功への強力なエネルギーとなり、あなたを怠惰から助けてくれます。

大欲清浄(だいよくせいじょう)とは

大欲清浄とは「理趣経」というお経の一文に出てくる言葉です。一言で説明すると「欲は大きければ大きいほどいい」という意味です。

なぜ欲は大きければ大きいほどいいのでしょうか?

例えば、「自分だけお金持ちになりたい」という願いはとても小さな欲望です。「日本中の人をお金持ちにしたい」「世界中の人をより豊かにしたい」という願いこそ大きな欲と言えるのです。

「自分だけ」という小さな欲望は少しずつ少しずつ大きく育てていきましょう。

欲望の注意点

ここまで説明した通り欲望はうまく使うことができれば、怠け者の特効薬となり、成功へのエネルギーとして、とても役立つのですが、それだけ強力なものですので使い方を間違えると取り返しのつかないことにもなります

特に自分でコントロールできないほどの、過剰な欲望には注意してください。
欲望を満たすために手段を選ばなくなったら、それは欲望の奴隷になってしまっています。あくまでも自分でコントロールできる範囲の欲望を常に抱き、求め、行動にいかすべきではないでしょうか。

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